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FANATEC GT DD EXTREME 速攻レビュー

FANATEC GT DD EXTREME レビュー
D.Sakura
D.Sakura

はい、さくらデトロイトです。[YouTube] [X] [プロフィール]

FANATEC GT DD EXTREME

届いた!

FANATEC GT DD EXTREMEが届きました!元々は2024/02/10に予約開始、2024/03/18に発送予定だったのですが、運輸の遅れとのことで2024/04/10発送開始となりました。経営状況が良くないFANATECさんは、はたして発送できるのか?という不安の中、ギリギリ2024/04/10の24時直前、「ステータスは倉庫処理に変更されました」とメールが届き進展がありました!

FANATEC GT DD EXTREME が届いた!

いつステータスが「発送」になるのか待っていたのですが、そのお知らせがないまま2024/04/13の昼頃、我が家に配達されました!

GT DD EXTREMEのパッケージ大きさは、W47cm×D43cm×H40cm。GT DD Proは、W38cm×D38cm×H35cmなので、1回り大きいですね。GT DD Proはペダルも入ってこの大きさなので、ホイールベースとステアリングだけのGT DD EXTREMEはもう少し小さくできたかなと思いました。箱が大きいと保管が大変なんですよね。

GT DD EXTREME と GT DD Pro 箱の大きさ比較

開封

それでは、取り出していきましょう。一番上にクイックガイドとステッカーが乗ってました。

クイックガイド と ステッカー

1つめの緩衝材を取ると、ステアリングが収まっているのが見えました。

ステアリングが収まってる

このステアリングが乗ってた緩衝材がやけに厚みが大きいです。もう少し薄くできなかった?QR2 Liteが大きく出っ張ってて無理なのかな?

大きな緩衝材

さあ、ホイールベースが見えました。左右に黒い箱があります。

ホイールベースがのぞいた

黒い箱左は、電源とケーブルが入っていました。

電源とケーブル

電源は340.08Wと記載されています。GT DD Proの8Nm電源で180Wなので、約2倍となりますね。

黒い箱右は、コンセントに挿すケーブルと、USBケーブルと、ホイールベースを取り付けるためのTナットが入っていました。ひょろっと小さなテープは、FANATECロゴのステッカー。どこに貼る想定?

USB-Cケーブルと電源ケーブル

さあ、取り出せました。見ていきましょう。

取り出しました

ホイールベース

ホイールベースはClubSport DD+という、海外では単品でも購入できるものです。価格は€999.95、日本円で約¥164,000。2024/04/16現在、日本ではGT DD EXTREMEのステアリングとセットになったものでしか購入できません。価格は¥209,000。ステアリングだけで¥45,000することになり、割高感がありますね。

ホイールベース ClubSport DD+

2024/04/27 日本でもClubSport DD+が単体で販売を開始しました!

重量は体重計で測ると8.55Kgありました。この体重計は50g単位でしか測定できないので、大体です。

ホイールベースの重量

ホイールベースの上にGT DD Proを置いて比べてみます。どちらもW16cm×H17cmで、奥行きだけ違います。GT DD EXTREMEはD20cm、GT DD ProはD15cm。GT DD EXTREMEの方が5cm奥行きが長いです。

GT DD EXTREMEとGT DD Proの大きさ比較

ホイールベースのTナットをマウントする溝はどちらも同じピッチで、GT DD Proが取り付けることができるコクピットはGT DD EXTREMEも取り付けることができそうですが、モニタをコクピットに取り付けている場合、奥行で干渉することがありそうです。

取り付けは同じ

電源ボタンを押して以下のように接続する先を切り替えます。PS5なら青、PCなら赤といった具合。GT DD EXTREMEでは、水色のPS4が別途用意されています。GT DD Proとは違っているので注意が必要です。

電源スイッチの色

ホイールベースの接続端子は、SHIFTER1、SHIFTER2、PEDAL、HANDBRAKEと並んでいて、電話線と同じRJ12ケーブルで接続します。その下にUSB-C端子があり、PS5、PS4、XBOX、PCへ繋ぎます。右下の端子は電源。左下のCAN端子は、将来これを使った新しいシステムがリリースされるそうです。

ホイールベースの各種接続端子

ペダルやシフト、ハンドブレーキはPS5、PS4、XBOXで使用する場合、すべてホイールベースに接続する必要があります。PCで使用する場合は別々にUSBで接続ができ、他社の製品を併用することもできたりします。

ステアリング

ステアリングを見ていきましょう。

ステアリング

ステアリングの直径は30cm。GT DD Proの28cmのステアリングを重ねてみました。GT DD ProはDシェイプで下が直線に欠けているせいもあって、大きく差があるように見えますね。

GT DD EXTREMEとGT DD Proのステアリング大きさ比較

重量は体重計で測ると1.30Kgありました。

ステアリングの重量

ビーガンレザーと表記されている合成皮革でステアリング外周が覆われています。期待通り実車のような質感で、程よいグリップと滑りの良さ。剛性が心配でしたが、意外としっかりしています。

実車のステアリングの構造は、芯に金属が入っていて高い剛性があるのですが…

実車のステアリングの構造

GT DD Proはプラスチック製で、ネジで止めている構造でした。外径28cmで少したわむGT DD Proに対して、外径30cmと大きいGT DD EXTREMEは、同じ構造で大きくたわむかと思われたのですが、プラスチックの厚みを増すなど工夫しているのでしょうか?そこまでたわみを感じませんでした。

GT DD Proのステアリングの構造

スティックはクロムメッキが施されていて質感が高いものになっています。クリック感も良いのですが…

スティックの質感

中心全体のベースが硬質なプラスチック製で、音が反響してパカパカと響いてしまいます。個人的な好みの問題かもしれませんが、デザインがおもちゃっぽく、安っぽさを醸し出しているように思います。金属をベースにしたハードな印象のものだったなら…

プラスチックが安っぽい

しかし、ゲームで操作している分には何も問題ありません。十字スティックがダイヤルで回す操作もでき、使いやすくて良いですね。

十字スティックはダイヤル式にジリジリ回る

4つのスティックの周りにはRGB LEDリングがあり、光らせることができます。RGBの各256段階、約1670万色通りの色が選べます。

4つのスティックは周りにLEDリング

光らせ方は、FanaLabという管理ソフトで設定できます。緑、青、赤、黄などはプリセットが用意されています。
https://forum.fanatec.com/categories/fanalab

FanaLabでLEDの設定

2.7インチ OLEDディスプレイの表示設定も行えます。かっこいいですね。

2.7インチ OLEDディスプレイの表示

FanaLabでの表示設定画面はこんな感じ。

FanaLabでディスプレイの設定

ただ、これらの光らせ方・表示設定は保存されず、電源を切るとLEDは白、ディスプレイは速度のみに戻ってしまいます。まだうまく連携できていないようです。

パドル

シフトパドルは3mm厚のブラックアルマイト処理アルミニウム製で、マグネット式のカッチリした操作感の良いものになっています。しかし、プラスチックのベースにマウントされているのでパコパコと響いてしまい、大きな音が出ます。ゲームプレイ中はサウンドにかき消され、特に音は気になりませんでしたが…

アナログパドルはスムースで音の問題はありません。Fanatec Control Panelでスロットル・ブレーキを割り当てることができ、ペダルを使わずに操作することができます。

https://fanatec.com/ja-jp/driver

Fanatec Control Panelでスロットル・ブレーキを割り当て

ステアリングとホイールベースを繋ぐのは、炭素繊維強化プラスチック製のQR2 Liteが装着されています。

接続部 QR2 Lite

アルミ製のLiteではない「QR2」という製品があり、これに交換すると強固に接続できるのではないかと思っています。購入してあるので、近々にやってみます。

QR2 Wheel Sideに交換してみた記事はこちら

コクピットに装着・準備

わたしの所持するコクピット、STRASSE RCZ01にGT DD EXTREMEを装着しました。GT DD Proの時のドライビングポジションと、ほぼ同じにすることができました。

ポジションをほぼ同一に装着

プレイする前にFanatec Control Panelでファームウェアの更新をすることをお勧めします。
https://fanatec.com/ja-jp/driver

Fanatec Control Panelでファームウェア更新

というか、更新しなきゃダメです。そのままではとてもじゃないが、運転できる状態ではありません。フォースフィードバックがまったくなく、突然シフトがニュートラルに入ったりします。

プレイしてみて

さて、GT DD EXTREMEでGT7をプレイしてみました。15Nmという大きなトルクを制することができるのか心配でしたが、バカに重いとかそういうのはなく、力強さはありますがしっかりしている印象で、とても詳細なフィードバックがありました。

GT7でプレイ

GT DD Proであったら、ぼんやりした反応で立て直せないであろう滑りが、はっきりと方向が分かり、ステアリングをどちらに向けたら良いのか分かりやすくなりました。タイヤのゴムを感じることができ、ひねりや跳ね、滑りが伝わります。

ClubSport DD+の売りであるFullForceテクノロジーが、まだ機能していないと思われるのですが、その状態でこのフィードバックの上質さ!対応されるのが楽しみです。

買うべきか?

正直に

わたしは最近のハンコンはGT DD Pro 5Nm・8Nmしか触ったことがないので他とは比べられません。GT DD EXTREMEは、GT DD Pro 8Nmより1回り上というのはハッキリ分かりますが、それをホイールベース・ステアリングだけで¥209,000なGT DD EXTREMEと、ペダルもセットで¥112,000なGT DD Pro、どちらを選べば良いかと言われると、初めてハンコンを揃える人ならばGT DD Proです。おすすめは8Nm電源もプラスです。フィードバックがまったく違います。

もう少し余裕があれば感圧式のブレーキペダル、CSL Pedals Load Cell Kitを付ければよいと思います。

ですが、このペダルを付けるならペダルベースをグイグイ前に押しやることになるので、コクピットが必要になり、対処するにはさらにプラス¥30,000以上の費用がかかってきます。

すでにGT DD Proとコクピットを持っている人であれば、より上の環境としてGT DD EXTREMEを購入するのは良いと思います。GT DD Proでは感じ取れなかった走行の情報が高く、やりこなせる場面が出てきます。ですが、2024/06/14現在は比較して大きな変化があるとは言えません。

FullForceテクノロジー対応やFanaLab連携などドライバの改善、GT7やiRacingなどゲーム側の正式対応で大きく変わるかもしれませんが、FANATECの経営状況から怪しい要素は捨てきれません。2024/06/30以降に銀行の融資が続行されるかどうか?FANATECが倒産したとしても、これだけの資産はどこかが再建の手を差し伸べたり、買収して引き継ぐのではないか…

2024/04/20、FANATECのCEOにAndres Ruff氏が就任しました。圧倒的な需要に配送が対応できていない問題に、優先的に取り込むと声明を出しました。先の明るい展開じゃないでしょうか。

これから購入を検討している方は、そういう面も加味した上で判断されるのをおすすめします。わたしは、GT DD EXTREMEとコックピットの売れ行きが良いようなのでFANATECは持ち直すと思っています。応援する気持ちもあってGT DD EXTREMEを購入しました。

GT DD EXTREMEでGT7をプレイし動画にしました。どんなフィーリングかは動画の方が分かりやすいかと思いますので、よろしければご覧ください。

D.Sakura
D.Sakura

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